SLP001: Field of Light EP-Field of Light

KINGBEAT / Amazon MP3 / iTunes

今回は、KINGBEAT/iTunesで配信リリースされたField of Light EPの解説をしようと思います。
もともとの話は、2009年3月ごろ、StrawberryMachineオカベさんに曲のデモを聴いてもらったところから始まりました。自分で曲を書くなんてもう10年くらいぶり位の事でしたが、abcdefg*recordの野村社長が、「今作ってるリミックスに別のメロディー乗せたらオリジナルでしょう」みたいなことを仰せになるので、ちょっとやってみた。こんな感じ。

FieldofLight DEMO MIDI

In名古屋の喫茶店、iPodで聴いた出来立てのピアノとドラムを乗っけた曲をなかなかいーねー、なんておっしゃるので、それならば歌詞を書いて歌って欲しい!と思い、ダメもとでえいやとお願いしました。彼女の歌詞も、歌も、かなり好みだったので完全にお任せしようと考えたわけです。
それから夏が過ぎ、秋が来て、、オカベさんがばしっと歌詞を送ってくれました。もういきなり完成クオリティー。これは凄い。しかも、これが僕がメモしていた歌詞イメージと雰囲気が多くの点で合致しているのです。これには結構驚きましたが、隠れ共通項が[b-flowerを知っている]なので、なんだかそれもそうなのかなと思いますがとにかくシンクロ。渋谷系、と聞いて僕が考える感じ(軟弱な感じでは無くてちょっと硬質で薄情だけど優しいな感じ)をばーんと見せてくれました。で、年が変わって2010年1月に静岡で蕎麦を食べて、歌を録音し、おでんを食べて、そのあとはだーっと編集し、リリースになりました。歌を録音してからはとても早かった。僕が今やってる他のプロジェクトをごぼう抜きでリリースになってしまった。

この曲は、枯れたドラムにエレピかピアノ、という音像が最初からあったので、これに忠実に作りました。そのエレピとブレイクビーツの打ち込みが凄く大変でした。ぱっと聴きは全部ループなのですが、リズムもコードも全部微妙にタイミングやコード要素が違うんです。
リミックスのhichannel!くんは、スイバケのリリパ、リミックスコンテスト受賞者DJで知り合いました。色々と共通点があり、話が弾んだ。とても聡明な印象のDJだったと思います。彼にはリミックス頼むタイミングを見計らっていました。このリミックス、コードの流れが独特で、何回か聴くと完全に癖になります。
自分のリミックスは、これはお手前感覚たっぷりなのですが、いろんな曲の薄いストリングスのフレーズサンプリングでコードを構成するという非常に分かりにくいこだわりがあります。よく聴くと不協和音です。

曲のよしあしは、お客さんにお任せするとします。少なくともこれを作ったメンバーは、やれることをやりました。僕はミュージシャンってタイプではないし、インディーズなので若干つたない部分があるかとは思うのですが、やはり物を作りみんなに見せるのは楽しいなあと思うのです。入り口から出口まで、自分や好きな人たちに場を提供する事ができて良かった。あとみんなと呑めるしね。そんな楽しさがこれを聴いた方に伝われば良しとしよう。次のEPもがんばっていまーす。

つづく