今年もクソ暑い夏になりそうです。毎日台風や新幹線遅延の問題が報道されています。そんな時期に、microtoneが2021年末~22年頃に作った曲を、今頃カセットテープでリリースします。リリースというか、発売準備が完了しただけとも言えます。まあ、とにかく、これを記念してメチャクチャ長い文章を書いてみたいと思います。

私達のグループの事を紹介します。東京、静岡、名古屋に住んでいる、3人の音楽愛好家が、音楽天国スタジオ等で音楽をする会、これが今のmicrotoneです。3人とも10数年前位は、インディーズやらなんやらでCDだのレコードだののリリースの経験があり、そこそこベテランの音楽愛好家です。スタジオの後の食事会では、旨いものを食ったり飲んだりしてゆっくりします。それは音楽家の活動なのか?と問われれば、そうでは無いかもしれないと言わざるを得ない位の緩さです。
私自身は、いわゆる『日曜音楽家』または、『サンデー・アマチュア・ミュージシャン』、又は『ドラム・マシン収集兼演奏嗜好者』という事が言えるような気がします。余暇を活用して、主に2小節ビートのループを制作する事がライフワークのようになっています。
まあともかく何となく曲っぽいものが出来上がったと仮定しましょう。ここで出来た楽曲を、私が録音から編集、マスタリングもして、Bandcampからまとめてリリースをしたり、ライブのようなものをやったりします。そんな音源を、”ビックリブック”の作者でカセットテープクリエイターのYKOYKOさんに託し、出来上がった作品がこのカセットテープです。
前作のカセットは、コロナの暇な時期に制作したビートを、2021年の正月にカセットテープとして30本位作って売り出したのですが、知り合いの皆さんや普段Twitterでmicrotoneの事をご存知の方々に売れました。そして10本くらいが、海外からのオーダーで、これを郵便局から送り出すのが結構大変だったのを覚えています。あと1本か2本売れ残ってます。
今回の作品の題名ですが、そのまま訳すと『あなた達には二度と会わない』という事なんですが、まあ裏の意味で言うと要するに多分『一期一会』のようなものが言いたいのかなと思います。優等生的な解釈で言うとそうなります。しかし、実際にもう金輪際・・・という場合もあります。それは、パンデミック、戦争、気候変動、あと素晴らしきこの世界、アホな同僚という事なんでしょうね。言葉と言うのは常に二面性が有りますねって事で、それぞれの解釈をして頂ければと思います。
一部の曲のご紹介です。A面1曲目の『微調的新年三本締 New Year Hand Clappin’ 2022』から始まります。いわゆる、 『DJ三本締め』です。私達は、このアフリカ・バンバータ的なビートで、恒例の新年会をお祝いします。職業柄、忘新年会が多い生活をしております。そういった機会に活用したいと思います。もう2023年の真夏が終わろうとしていますが。。。
そこから高品質のインストのヒップホップが数曲続きます。ネタは世代的に90年代が青春だった人達に分かりやすいものが多いと思います。あ、あれかな?と分かっても内緒にしておいてください。その中でも、『綠色領域展開 Green Field Expansion』は気に入っていて、最近の有名なアニメ作品のエンディングテーマ曲をDigitaktで色々やったビートです。イントロ収録時間の関係で、ほとんどの曲間はDJプレイ的に繋いであります。1曲が短いのであっという間にB面に行ってしまうと思います。
B面9曲目の『 九月底 The End Of September.rap 』は、microtoneのメンバー全員で作りました。イントロのシークエンスはhi-channel!によるQY-70を使ったもの。ラップは全部リモートでそれぞれの自宅にて録音しました。確か制作録音は、2021年の年末から翌年の春頃だったと記憶していますが、まだパンデミック騒ぎが収束しておらず、スタジオに集まるなんて夢のような話でした。リモートワークの虚しさとお気楽さを唄った名曲と自負しています。この投稿の再生ボタンを押すとお聴き頂けます。
カセットの最後は、『2019年AIG全英オープンを初めての海外試合参加でいきなり制したプロゴルファーの渋野日向子選手が、2020年全米女子オープンの最終日、18番のセカンドで放った4番ユーティリティーのショット』のサンプリングをフィルに使った『很快就要下雨了 Soon It’s Gonna Rain』で終わります。
ドラム機材には、2021年頃導入したElektron DigitaktがA面、Isla Instruments S2400がB面に主に使われており、録音と編集はAbleton Liveを使っています。どちらもかなり良い音で鳴るのですが、ドラムマシンの音色の違いは明白です。Digitaktの音はシャープなイメージ、S2400の音はSP1200のクローンだけあって、とにかくガサツで太いです。ボタンの効きは悪いですが、パッドは叩きやすく、重さもあって楽器として安定しているので、『叩けるSP1200』という価値を見出そうとしています。
全体を通して活用しているのは、Roland SP-404SXです。この機材のエフェクトは独特なので、サンプリングの前後にエフェクトを通したり、単純にサンプルネタの貯金箱としての位置づけです。例外的に、『 九月底 The End Of September.rap 』では、DigitaktのMIDI信号からSP-404SXを鳴らしたりもしています。この曲のドラムはSP-404SXの音のまんまです。
このような作品ですが、もしこのブログを読んだり、Bandcamp等で試聴をして気に入った方は是非買い求めて頂ければ幸いです。最近、Ableton Pushの最新機種が発表になり、是非制作環境に導入したいのですが、音源やカセットの売り上げはその購入資金にします。(当事業は恐らく赤字になると思います。)
Side A
1-微調的新年三本締 New Year Hand Clappin’ 2022 0:46
2-我們走在球道上 We’re walking On The Fairway 2:25
3-綠色領域展開 Green Field Expansion 2:45
4-忘在腦後 Leave Behind 3:04
5-像星星 Something Like Stars 2:57
6-如果我们都一个人 What If We’re All Alone 2:54
Side B
7-20年後再見 See You In 20 Years 2:50
8-尋找自己的事業 Find Your Own Business 2:46
9-九月底 The End Of September.rap 2:27
10-空氣共鳴 Listen To The Air Vibes 2:21
11-我们仍然活着 We’re Still Alive 2:17
12-很快就要下雨了 Soon It’s Gonna Rain 2:18